心音しんおん 心臓は拍動に伴う弁の開閉や血流の状態の変化によって振動を生じるが、この振動は胸壁上から聴取することが可能である。 これを心音という。 心音は物理学的には雑音であり、さまざまな周波数成分を含むが、主として500ヘルツ以下の低周波数成分からなっている。
なぜ心臓の音が聞こえるのか?
あのドキドキという音は、心臓しんぞう)の中についている、「弁(べん)」がとじるときの音なのです。 弁というのは血液(けつえき)の流れを止める働きをする、ふたのようなものと考えてください。 心臓というのは、体のすみずみにまで血液を送り出すポンプの役目をしています。
心音はどのように聞こえる?
心音の聴診は、第Ⅰ音(だいいちおん)は心尖部、第Ⅱ音は両側第2肋間の高さの胸骨縁で、最もよく聴き取ることができます。 第Ⅰ音は鈍く低い音、第Ⅱ音は鋭く高い音が聴こえます。
心音亢進 なぜ?
Ⅰ音・Ⅱ音が亢進する(大きくなる)場合、それぞれの音の成分となる弁に血液量の増大などの負荷がかかっていることが考えられる。
心音聴診 なぜ?
心臓や血管の中には血液が流れていますが、その流れに滞りや逆流があれば雑音として聞こえます。 その他心臓の筋肉に異常があれば過剰な心音が聞こえたりします。 心音の聴診は心臓弁膜症や先天性心疾患、心不全の発見に有用なツールと言えます。 また心音のリズムの乱れは不整脈の存在を疑わせます。