オピオイドは、各種臓器からの消化酵素の分泌を抑制し、消化管の蠕動運動も抑制するため、食物消化が遅滞し、腸管での食物通過時間は延長する。 さらに食物が大腸で長時間とどまるなかで、水分吸収は一段と進むため便は固くなる結果、便秘が起こる。
オピオイド誘発性便秘症のガイドラインは?
NCCNのガイドラインでは、便秘を生じた場合、便秘を引き起こすオピオイド以外の原因を治療すること、オピオイドを減量するために非オピオイド鎮痛薬を使用することを推奨している。 また、便秘が持続した場合に原因を再評価することと、宿便の確認を推奨している。 便秘の予防として水分摂取の増量、食物繊維摂取、運動を推奨している。
オキシコドン 便秘 なぜ?
特に、モルヒネ、オキシコドン、コデインは、腸蠕動運動の低下、腸管分泌抑制などにより便秘を生じさせます。 便秘には耐性が生じないため、オピオイド使用直後より下剤の投与を行い、継続して投与することが必要です。
オピオイド 嘔吐 なぜ?
●オピオイドの投与初期にみられ、鎮痛作用が発現する必要量の約1/10で起こり、悪心は服用患者の約40%に、嘔吐は15~25%に発生する。 ●数日で耐性が生じて改善されることが多い。 ●発現機序として、①末梢性神経路の刺激、②化学受容器引金帯(CTZ)の刺激、③前庭神経系の刺激、④中枢神経系の刺激に伴うものが挙げられる。
オピオイド 眠気 なぜ?
モルヒネが投与されている場合、腎機能障害が生じるとモルヒネの投与量は同一でもモルヒネの代謝産物が蓄積することにより眠気を発現することがある。