全身麻酔薬は循環抑制作用があり、心拍出量減少、血圧低下をきたすため術前に体液不足がなくても輸液負荷(volume load)により心臓の前負荷を増大し循環を安定させる。
手術 輸液 なぜ?
手術の侵襲度にもよりますが、術後の輸液投与の主目的は、術後の経口摂取不能に起因する不感蒸泄を補うことです。 十分な利尿が得られるように維持輸液を行い、脱水ならびに輸液過剰にならないように注意しながら、適切な量を投与しましょう(表1)。
術前 輸液 なぜ?
術前輸液の目的は,①NPO時間による脱水是正,②各患者固有の病態による体液異常の是正,③麻酔導入時の低血圧予防,④術後回復促進などがある。 術前輸液はこれらの要素を考慮して施行する必要がある。
経口 補水 液 術前 なぜ?
術前のオーエスワン®による経口補水療法は患者の麻酔導入時の胃内容物を増加することなく、術前の補液と比べて術中の体内の水分保持に優れているとともに、飲水できることで口渇と空腹感を減少させます。 輸液ラインがないことで、拘束感が和らぐというメリットもあり、結果として患者の不安軽減につながります。
術後 水分貯留 なぜ?
手術や感染症などの侵襲が生体に加わると、炎症により血管の透過性が亢進し、血管内から血管外(サードスペース)へ水分が漏れ出します。 その結果、全身の浮腫や胸水・腹水の貯留が起こります(図1-A)。