自分で体位変換ができず長期間寝たきりで、栄養状態が悪い、皮膚が弱くなっている(高齢者、排泄物や汗により皮膚のふやけがある、むくみが強い、抗がん剤やステロイドなど薬の副作用で免疫力が低くなっている)人が、圧迫だけでなく摩擦やずれなどの刺激が繰り返されている場合は褥瘡になりやすいといえます。
褥瘡 どんな人?
褥瘡はどんな人がなりやすいのですか? 寝たきりの人、意識障害や麻痺などにより自力では身体が動かせない人、また、栄養状態が悪い人、皮膚が弱い人などで、高齢者はもちろん若い人でも褥瘡になります。
褥瘡のなりやすい部位は?
褥瘡は骨が突出し、体圧の集中する部位に多く発生します。 仰臥位で最も多いのは仙骨部で、次いで後頭部、踵骨部です。 側臥位では腸骨稜部、大転子部、外果部など、坐位では尾骨部、坐骨部などに多く発生します。
なんで褥瘡ができる?
褥瘡(床ずれ)は、皮膚の同じ部分(特に骨が突出している部分)への圧迫が持続することで起こります。 ベッドのマットや布団、車いすなどにより外から圧迫を受けると、体の中では皮膚や皮下脂肪、筋肉などを押しつぶそうとする力、左右に引っ張ろうとする力などがかかります。
褥瘡ができるとどうなるか?
褥瘡は放置しておくと皮膚の炎症が悪化し、水ぶくれや、膿が溜まった膿瘍を形成することもあります。 さらに進行すると褥瘡から体液が漏れ出ることで、体に必要な水やタンパク質などの栄養素が失われ低蛋白血症を起こしてしまうこともあります。 また、傷口から細菌感染症を起こすこともあります。