食道はのど(咽頭)と胃を結ぶ筒状の臓器です。 食道自体には消化や吸収の機能はなく、口から入った食べ物や飲料を胃まで輸送する役割を果たしています。
食道って何?
食道は、口から食べた食物を胃に送る働きをしています。 食物を飲み込むと、筋肉でできた食道の壁が動いて食べ物を胃に送り込みます。 食道の出口には、胃内の食物の逆流を防止する機構があります。 食道には消化機能はなく、食物の通り道にすぎません。
食道はどこにある?
食道は、のど(咽頭)と胃の間をつなぐ管状の臓器で、部位によって、頸部食道、胸部食道、腹部食道と呼ばれています(図1左)。 食道は体の中心部にあり、気管、心臓、大動脈や肺などの臓器や背骨に囲まれています。
食道は何を分泌?
消化吸収するはたらきはありませんが、食道腺から少量の粘液を分泌し、食道壁の不随意的な蠕動(ぜんどう)運動によって食物を胃に送り込みます。 このため、横になっていても食事が可能です。 この蠕動運動や食道下端の逆流防止機構のおかげで、胃の内容物が戻ってこないようになっています(逆流性食道炎)。
食道 何膜?
食道本体は筋肉でできていますが、内側は扁平上皮(へんぺいじょうひ)という細胞からなる粘膜上皮で、外側は外膜という膜でおおわれています。 食道は、消化管のなかでも、外からのさまざまな刺激、細菌などにさらされやすく、とくに酸やアルカリに弱いという特徴があります。