ステロイド骨粗鬆症(岡田 洋右 先生) 副腎皮質ステロイド(以下ステロイド)は、喘息、膠原病などさまざまな疾患で使用される薬剤であるが、必発といって良い副作用が骨粗鬆症である。 ステロイドは破骨細胞成熟亢進、骨芽細胞のアポトーシスを誘導し、骨粗鬆症を来たす。
ステロイド 骨粗鬆症 いつ?
ステロイド性骨粗鬆症の臨床的特徴 骨量の減少は、ステロイド内服後3~6ヵ月以内に急激に進行して、特に椎体や大腿骨頸部で進行が顕著で、閉経後骨粗鬆症に比べて進行が極めて早いです。
ステロイド性骨粗鬆症の治療薬は?
ステロイド性骨粗鬆症による骨折を予防するための治療としては、多くの臨床研究の結果から、アレンドロネート(ボナロン・フォサマック)およびリセドロネート(アクトネル・ベネット)が第1に勧める薬剤としました。 そのほかテリパラチド(フォルテオ)やイバンドロネート(ボンビバ)なども代替薬として推奨されています(表2)。
クッシング症候群 なぜ骨粗鬆症?
(2)○ クッシング症候群は、副腎皮質ホルモンを過剰分泌する疾患である。 副腎皮質ホルモンが長期間作用した骨芽細胞は活性が低下する。 また、骨芽細胞を介して破骨細胞が活性化され、骨収吸収が促進する。 よって、クッシング症候群では、骨粗鬆症が出現する。
なぜ骨粗鬆症になるのか?
骨粗鬆症のメカニズム 骨強度を規定する「骨密度」や「骨質」が低下することで、骨粗鬆症となります。 生体内の骨は「リモデリング」といい、少しずつ溶かされ(骨吸収)、また新たに作られる(骨形成)ことを日々繰り返しています。 このバランスが崩れ、骨吸収のスピードが骨形成を上回った場合に、骨密度が低下すると考えられています。