胎盤は母体から胎児へ酸素と栄養を届けます。 常位胎盤早期剥離になると胎児がまだ子宮内にいるうちに胎盤が子宮壁から剥がれて子宮から出血が起こり、胎児への酸素と栄養の供給量が減少します。 この合併症が起きた妊婦は入院し、胎児を早く分娩させることがあります。
胎盤剥がれるなぜ?
「原因はまだわかっていません。 でも、胎盤が剥がれるメカニズムはわかっています」と久保先生。 なんらかの理由で血行不良が起こり、子宮と胎盤の接着面(脱落膜)の組織が壊れ、出血が始まります。 すると子宮と胎盤との間に、血が溜まってしまい(血腫)、胎盤が剥がれてしまう。
胎盤剥離 何週?
常位胎盤早期剥離と判断した場合は、可能な限り急いで分娩とします。 経産婦が25例(58.1%)とやや多く、発症週数は中央値34週(20週〜40週)でした。
胎盤剥離 なぜ死ぬ?
胎児はへその緒で胎盤とつながり、母体から栄養や酸素を受け取ったり、老廃物や二酸化炭素を外に出したりしているため、常位胎盤早期剝離によって急激に状態が悪くなることに。 場合によっては、胎児が脳性麻痺や死に至るケースもある。 さらに、大量出血を引き起こし、母体が死亡することも。
胎盤剥離 止血 なぜ?
胎盤が娩出した後の大量出血を避けるため、生体には止血機能が備わっています。 正常な分娩では、胎児と胎盤が子宮から娩出された後にも引き続き子宮が収縮し、胎盤がはがれた部位や子宮静脈洞などを物理的に圧迫します。 これにより、子宮からの出血は止血されます。