私たちの体は体温によって皮膚の周りの空気を暖めています。 この暖まった空気の層が防寒の役割を果たしているのですが、風が吹くと直接肌に冷たい空気があたるため、気温が同じ場合でも、風が吹いているときは吹いていないときよりもより寒く感じるのです。 このように、実際の温度と違い、私たちの体が感じる温度を体感温度といいます。
なぜ体感温度?
特に、湿度は体感温度を大きく左右する要素です。 汗は蒸発するときに身体から熱を奪い、体温を下げる働きをしますが、湿度が低いと汗が蒸発しやすくなるため寒く(涼しく)感じます。 一方で、湿度が高い環境では汗が蒸発しにくく、体温が下がりづらくなるため暑く(暖かく)感じるのです。
体感温度 なぜ違う?
男女の体感温度は3~5度もの差があるといわれています。 その理由は、筋肉量の違いにあります。 女性の身体は男性に比べて筋肉が少なく、脂肪が多いというのが特徴です。 人間の身体は筋肉によって熱を作り出すため、筋肉の少ない女性は男性に比べて熱を作り出しにくいのです。
寒さを感じるのはなぜ?
私たちのからだは、血液の流れる量を変化させたり、汗をかいたりすることで、体温を一定に保つよう調節されています。 例えば、皮膚から「寒さ」を感じるとします。 その情報が脳の自律神経の中枢、「視床下部」に伝えられ、ここから体温を一定に保つよう指令が出されます。
風が吹くと寒く感じるのはなぜ?
同じ気温でも、風が吹いているときは、吹いていないときよりも寒く感じます。 風が吹くと、私たちの皮膚に接している、体の熱であたためられた空気が飛ばされてしまい、肌に直接冷たい空気があたるためです。 一般には、風速が1メートル増すごとに体感温度は1℃下がると言われています。