蹄は十分な栄養がなければ、頑丈な角質組織として発達できない。 さらに、家畜動物は穀類やムラサキウマゴヤシ、牧草といったタンパク質に富んだ濃縮飼料を与えられることもあり、これに起因して蹄葉炎(ていようえん)を引き起こすといわれている。
蹄鉄 なんのため?
一方、ヒヅメに人工的につける「蹄鉄(ていてつ)」は、傷つきやすいヒヅメを守るための馬具ですが、爪には神経が通っている場所もあるため、痛みを感じない部分に打つ必要があります。
馬の蹄 どうなってる?
馬の蹄は前方より蹄尖(ていせん)、蹄側(ていそく)、蹄踵(ていしょう)に分けられます。 このうち蹄尖と蹄側は蹄壁(ていへき)が厚く、蹄の内部も蹄骨が葉状層によって蹄壁と強く結合しているため硬い構造になっています。 対して、蹄踵は蹄壁が薄く内部は蹄軟骨や跖枕(せきちん)といった軟らかい組織からできています。
装蹄 いつから?
そもそも装蹄という技術は、輸送手段として長距離を歩く馬の蹄が過剰に摩滅するのを防ぐために、およそ2500~2600年前にヨーロッパで発明されたと言われています。
落鉄 なぜ?
落鉄について説明してもらえるかな。 [佐藤雅人装蹄師(以下、佐)]まず、そのよくある原因についてお話をしますと、左右どちらかで逆に蹄を踏んでしまったり、あるいは後肢で前肢を踏んでしまう、いわゆる追突などによるものがあります。 あとは、地下馬道などで壁を蹴っ飛ばして、後肢の蹄鉄が外れてしまったりということですかね。