2)トラフを推奨する理由は、 1日の血中濃度の幅があるためピーク値に達する時間を予測することが困難なため。 また、どの薬剤(内服薬の場合)でも、吸収における個人差は大きいので、吸収に影響のないトラフ濃度を測ることが多いため。
トラフ値って何?
薬剤を経口投与すると血中濃度は吸収により増加し,代謝・排泄によって減少する. 反復投与すると血中濃度は増減を繰り返しながら徐々に上昇し,最終的に一定の範囲内で増減を繰り返すようになる(定常状態). この定常状態における血中濃度の最高値と最低値を,ピーク値およびトラフ値と呼ぶ.
TDM なぜ必要?
TDMを行うことが推奨される薬剤として、有効血中濃度域が狭い薬剤があります。 また、半減期が短い薬剤においても血中濃度が大きく変動する可能性があるため、TDMが有用とされています。
トラフ値 いつ測る?
トラフ値は投与前 30 分以内に採血を実施します。 ピーク値の測定は、組織分布が 完了した時点における血中濃度である投与開始 1 時間後、つまり、30 分で投与した場 合、投与終了 30 分後に採血を行うことを推奨します。
血中濃度はなぜ重要か?
薬を処方箋通り服薬したとしても体重の増減や吸収の程度、腎臓や肝臓の働き具合によって血中濃度は変動します。 血中濃度を測定することによって、薬の量が少なすぎるとか、多すぎて副作用が出現する危険があるなどと推測するのに役立ちます。