胃がんの転移として、主に以下の3つのものがあります。 (1)血行性転移:がん細胞が血液に乗って、肺や肝臓に転移する。 (2)リンパ行性転移:リンパ管に入り、リンパ節に転移する。 (3)腹膜播種:胃の一番外側の膜(漿膜)を破り、お腹の中にがん細胞が散らばって広がる。
胃癌の好発転移部位は?
胃癌は、胃の周りにあるリンパ節や、腹膜、そして肝臓への転移が多いとされています。 胃癌は粘膜で発生し、徐々に粘膜の下の胃壁へと侵食していきます。 粘膜表層の癌にとどまっているうちは、転移の可能性は低いとされています。 しかし粘膜の下層まで達すると、リンパ節転移は約20%の割合で起きていると考えられます。
進行胃癌の転移は?
胃がんが進行するとリンパ行性転移により胃周囲リンパ節へ次々と転移しますが、手術で転移リンパ節を取り去ることである程度治すことが出来ます。 しかし、血行性転移や腹膜に広がったりした場合には、完全に治すことは難しくなります。
胃がん どこに多い?
もっとも胃がんのできやすいのは幽門部(幽門前庭部)で、胃の出口、十二指腸へとつながります。 胃がんは食生活と密接な関係があり、食塩の過剰摂取とも関係するといわれています。 ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)も深く関わっているとされます。
胃癌の転移頻度は?
粘膜までの胃がんでは転移する可能性は非常に少なくほとんどありません。 胃がんの深達度別のリンパ節転移のある割合は、粘膜までの病変では2-3%以下、粘膜下層では10-15%、筋層では30%程度、それより深いと50%以上といわれています。 遠隔転移をきたす割合も胃がんの深達度が深くなるほど増えていきます。