毛細血管には小さな穴がたくさん開いていて、常に周りの細胞と水や酸素、栄養の交換などやり取りをしています。 ここで例えば心臓のポンプ機能が落ちて血液の流れが悪くなると、足の血管に血液のうっ滞、交通渋滞が起こります。 すると血管の中が血液でパンパンになり、血液中の水分が血管の外、細胞の周りに漏れ出し、これが浮腫となります。
下肢の浮腫の原因は?
一方、両側性の下肢浮腫の場合は、まず「全身疾患が原因である」ことを考えましょう。 心不全や腎不全などで溢水を生じると、毛細血管圧が上昇して、浮腫を生じます。 肝硬変やネフローゼ、低栄養状態、重症感染症や悪性腫瘍などで、低蛋白血症を来すと、膠質浸透圧が低下して、浮腫を生じます。
片足の浮腫の原因は?
飛行機などに乗って長時間同じ姿勢でいた後などに足がむくんだ場合、深部静脈血栓症(エコノミー症候群)が疑われます。 重い痛みがあり片足だけがむくむのが特徴です。 足の静脈にできた血栓が、肺や脳などの血管に詰まると命に関わる場合もあるので、すぐに病院を受診しましょう。
心不全 浮腫 なぜ下肢?
肺に十分な血液を送り込めない状態(うっ血=渋滞)になり右心に負荷がかかることで、肺の手前にある下腿の血管周辺にも負荷がかかります。 また、心臓から十分な血液を送り出せないことから、腎臓に流れる血液も少なくなり、尿の量が減り、貯まった水分を排泄できないことでむくみが起こります。
下肢の浮腫 どうなる?
むくみをほうっておくと血栓が出来ることも 血液が逆流すると、血流が滞った状態になります。 これにより、血液が血管内に溜まり膨らむことで、ふくらはぎに血管がぼこぼこと浮き出たり、肌にクモの巣のように細い血管が濃く浮き出たりする下肢静脈瘤という病気になることがあります。