肥大型心筋症とは、心室(心臓の下側にある2つの部屋)の壁が厚くなって(肥大)硬くなる一群の心疾患です。 ほとんどの肥大型心筋症は、親から受け継がれた遺伝的な異常によって引き起こされます。 失神、胸痛、息切れ、動悸(不規則な心拍の自覚)が生じます。
心臓が大きくなるとどうなる?
心筋が厚くなるものと、心室の内腔が肥大するものがあり、左心室が肥大した状態を左室肥大、右心室が肥大した状態を右室肥大と言います。 心肥大になると心臓の機能が低下し、不整脈のリスクが高まって突然死を引き起こすことがあるので注意が必要です。
心臓壁 厚いなぜ?
心臓は全身へ血液を送り出すというポンプのような役目をしていますが、その構造は主に右心房・右心室・左心房・左心室の4つに大別されます。 左心室は肺を経由し、酸素を多く含んだ血液を全身に送り出す役割を担っているので、右心室に比べて壁の厚さが約3倍もあります。
心肥大の治療法は?
治療の方法 高血圧がその原因となっている場合、この治療を食事療法、薬物療法によって進めることで、心臓肥大も症状が改善されていきます。 心臓弁膜症を患っている場合は、弁形成術や弁置換術といった外科手術で治療します。
心肥大のリスクは?
心肥大の最大の問題は,「突然死のリスクが高まる」ということです. 肥大した心臓の筋肉には必ず線維化(本来の筋肉組織の一部が硬い組織に置き換わること)があることが分かっており,この線維化は電気的に異常な回路を形成することがあるため,急に重症不整脈(多くの場合心臓の機能が停止した状態)が起こると突然死に繋がります.