摂取不足亜鉛は肉類や魚類に多く含まれています。 これらの動物性たんぱく質をあまり食べない人は、亜鉛不足が起きやすくなります。 ダイエット等で食事量が少なく栄養が十分に摂れていなかったり、偏食を続けたりすると、亜鉛不足になりやすいといえます。
亜鉛欠乏の原因は?
亜鉛不足の原因には、①単純に亜鉛の摂取不足(人工栄養や亜鉛の低含有食品の摂取)、②亜鉛の吸収障害、③体内の亜鉛の需要が増える(妊婦や授乳婦)、④亜鉛排泄の増加(低アルブミン血症)などがあげられます。 肝疾患、腎不全、褥瘡、炎症性腸疾患などに合併して、低亜鉛状態が引き起こされることもあります。
亜鉛の不足の症状は?
亜鉛が足りなくなると、さまざまな体調不良が起こります。 その症状には、味覚障害(味がわからない、本来の味と違う味に感じる)、食欲不振(食欲がない、食が細くなる)、皮膚炎(かぶれやすくなる、かぶれがいつまでも良くならない)、脱毛、貧血(顔色が悪くなる、電車に乗っていると気分が悪くなる)、口内炎等があります。
亜鉛不足には何がいい?
特に多いものとしては牡蠣、あわび、たらばがに、するめ、豚レバー、牛肉、卵、チーズ、高野豆腐、納豆、えんどう豆、切干大根、アーモンド、落花生などです。 偏食や極端なダイエットを避け、一汁三菜のような食事を摂ると、亜鉛は十分量摂取できます。
亜鉛欠乏症の診療科は?
2016年に日本臨床栄養学会のミネラル栄養部会が「亜鉛欠乏症の診療指針」をミネラル 栄養部会報告として発表した(日本臨床栄養学会誌 38 (2): 104-148, 2016.). 亜鉛欠乏は症 状が多彩であることから,診療科も皮膚科,小児科,泌尿器科,消化器内科,腎臓内科,総 合内科など多肢にわたる.