からだの中に増えすぎたリンは,カルシウムと結晶を作り石灰となり,骨以外のからだのあちこちに沈着します。 それを「異所性石灰化」といいます。 石灰沈着がおこりやすいのは,関節周囲,心臓,血管,肺などです。 また,皮膚に石灰沈着がおきると,カサカサした乾燥肌になったり,激しい痒みに悩まされるようになります。
異所性石灰化の症状は?
異所性石灰化は全身の臓器に起こり、関節周辺や筋肉では筋肉痛や関節の運動制限、肺では換気不全、皮膚では皮膚のかゆみや潰瘍、心臓では弁膜症や心筋収縮力低下、血管では心筋梗塞や脳梗塞などの症状がみられます。
腎臓 石灰化 なぜ?
それは「腎石灰化症」と呼ばれる疾患に伴う場合です。 副甲状腺機能亢進症やサルコイドーシス、遠位尿細管アシドーシスといった聞き慣れない名前の病気が原因となって、血液中や尿中のカルシウムが異常に高くなる状態が続くと、腎臓の髄質という部位で広範囲に石灰化が起こってしまいます。
血管の石灰化はなぜ起こる?
血管が硬くなる「石灰化」とは 石灰化は、高血圧などにより中膜の平滑筋や線維にカルシウムが沈着して硬くなることで起こります。 血管の石灰化が進行すると、血管が伸び縮みしにくくなってしなやかさがなくなり、血流によるダメージを受けやすくなります。 石灰化はアテローム動脈硬化が起きていない場所にも起こります。
透析 カルシウムなぜ?
また、透析患者さんでは腎臓でつくられる活性型ビタミンD3(血液中のカルシウムを増加させる働きがある)が産生されなくなるため、血液中のカルシウムが低下してしまいます。 さらに、体内にリンがたまると、カルシウムはリンと結合するために血液中のカルシウム量はますます低下して「低カルシウム血症」になります。