体内の水分量が過剰に増加すると、血液量が増えることになり、結果として心臓に更に負担がかかってしまいます。 心不全患者さんの中には水分制限が必要な方がいますが、全ての人ではありません。 水分制限が必要な場合とは、腎機能が悪い場合、重症の心不全の場合、心不全の管理が難しい場合がほとんどです。
なぜ水分制限?
腎機能が低下すると尿量が減り、体内の水分量はそのまま体重の増減につながります。 水分をとり過ぎると、むくみ・体重増加・呼吸困難・血圧上昇などの症状が現れ、高血圧・心不全・肺水腫などの原因になります。 また、塩分は水分と切っても切れない関係があります。
腎臓病 飲水制限 なぜ?
尿を濃縮させて排泄する働きが低下した腎臓では、たくさん老廃物を排泄するのにたくさんの尿が必要になりますので、たくさん水分を摂る必要があります。 しかし、尿量が低下して摂った水分が排泄せずにからだにたまってしまうひとは水分の制限が必要になります。
心臓病 水分制限 なぜ?
また、水分の量も制限されています。 なぜですか? 心不全では体内の水分が滞ってからだのむくみとなってあらわれることがあります。 塩分の多い食事をとっていると、血液中の塩分濃度をちょうどよく保つために水分を多く摂取したりからだからの水分の排泄が制限されたりし、その結果、からだがむくんでしまいます。
高齢者 水分制限 なぜ?
一般的に高齢者の身体の水分量は、若い頃に比べると約10%減り、約50%だといわれています。 つまり、身体の中の水分量が少なくなるため、若い頃より脱水症になりやすいといえます。 さらに、加齢とともに喉の渇きを感じる「口渇中枢」が減退するため、実際には水分が必要な状態であっても喉の渇きが感じにくくなります。