●排尿障害のメカニズム 子宮頸がんが進行すると、靭帯に浸潤してくるため、広汎子宮全摘術ではこれらの靭帯を膀胱や直腸、骨盤からはがして切除しますが、問題はそれに伴い、排尿に関係するこれらの神経が傷ついてしまうことです。
子宮全摘 排尿障害 なぜ?
婦人科がん術後の排尿障害は、子宮頸がんなどに行われる広汎子宮全摘出術後に起こります。 この術式は、がんが浸潤しやすい靭帯(基靭帯、直腸腟靭帯・膀胱子宮靭帯)まで広範囲に切除するため、膀胱や直腸の動きを調節している骨盤神経叢にダメージが加わり、排尿障害の原因となります。
前立腺癌 排尿障害 なぜ?
(1) 前立腺にできたがんが進行して大きくなり、尿道を圧迫、浸潤して、尿が出にくい排尿困難や血尿などの症状が起こる。 (2)早期の前立腺がんで、がんそのものは小さいが、前立腺肥大症による尿道圧迫や「過活動膀胱」を合併して、排尿困難、頻尿、尿漏れなどが起こる。
術後 排尿障害 なぜ?
直腸がんの根治手術におけるリンパ郭清に伴い、排尿機能を司る神経の損傷がある場合や術後の化学療法や放射線照射が原因となる。 リンパ節郭清に伴い骨盤内の神経が損傷された場合は、その程度や損傷された神経の部位によって尿意の低下や尿閉、尿の排出困難、尿失禁がみられる。
排尿障害 いつまで?
排尿障害は術後半年頃までには回復が期待できるといわれていますが、長期間持続する場合もあります。 排尿障害がある場合は、腹圧で排尿を促すために腹筋訓練を行うことがあります。