2021年12月、日本国内における猫の殺処分件数統計が環境省によって公開されました。 データの集計期間は2020年4月1日から2021年3月31日までで、西暦で言うと「2020年度」、元号で言うと「令和2年度」の統計データということになります。
2019年の猫の殺処分はいつ増えるのですか?
2019年度の殺処分は前年の3.8万匹から3.3万匹まで減少。 犬の殺処分が5,635 匹、猫の殺処分2.7万匹と、依然として 猫の殺処分が犬を上回り、約5倍という結果 となりました。 猫は繁殖能力が高く、飼養者の管理不足による想定外の妊娠・出産を繰り返し多頭飼育崩壊に陥るケースや野外繁殖の問題が根強く残ります。 避妊・去勢手術は「人間のエゴだ」と批判もありますが、これ以上不幸な命を増やさないために、現代社会に必要な活動です。 2021年はより避妊・去勢手術やTNR活動への理解が深まり、野外で暮らす猫たちとの共生の在り方を考えていく必要があるでしょう。 保護犬・保護猫への関心度は5年前に比べ約6倍に。 返還・譲渡数は横ばい。
犬猫の殺処分率は減少していますか?
犬の殺処分数も猫の殺処分数も、年々減少しています。 この背景には、動物愛護管理法の改正、行政と民間の動物保護団体が連携し、新たな飼い主への譲渡を推進していることなどがあります。 犬猫の引き取り数に対する殺処分率の推移は、以下の通りです。 (※1、画像の出典元:環境省) 殺処分率も大幅に減少しているものの、2016年頃からの減少率は鈍化しています。 次に、都道府県別における殺処分数の現状を見ていきましょう。 神奈川県は、2013年度から2019年度までの7年間にわたり犬の殺処分数ゼロを、猫においては2014年度から2019年度までの6年間、殺処分数ゼロを継続しています。
環境省が公表している統計資料によると、犬と猫の殺処分数はどのくらいありますか?
環境省が公表している統計資料によると、2018年度における犬の殺処分数は7,687頭、猫の殺処分数は30,757匹です。 (※1) 犬と猫とでは、猫の殺処分数のほうが圧倒的に多く、その理由としては、避妊去勢手術をしていない猫の外飼いや、避妊去勢手術をしていない野良猫が子猫を産むことなどが挙げられます。
Google Trendで保護犬・保護猫の殺処分数は増加していますか?
キーワードの検索推移が見られるGoogle Trendで「保護犬」「保護猫」を確認すると、 5年前に比べて約6倍~8倍に増加 しています。 日本での殺処分数は年々減少傾向にあり、これは行政や保護団体の精力的な保護・譲渡活動や、日本社会で保護犬・保護猫の存在認知が進んできたことが要因として挙げられます。 一方で、殺処分を行う行政窓口に過度な批判が殺到したり、「殺処分ゼロ」の数値目標を目指す行政からの依頼で保護団体に負荷が集中したり、 盲目的な殺処分ゼロ推進から弊害も生まれつつある 状況です。 今回のnoteでは殺処分問題の現状と課題整理の重要性について書いてみようと思います。 「殺処分問題に興味がある」「サマリを知りたい」という方は参考にしてください。