一方、ブドウ糖液は電解質を含まないので、血管内や間質に長くはとどまりません。 5%ブドウ糖液を投与すると、ブドウ糖は速やかに体内に吸収されるため、水分のみを補給することになり、血管内から容易に細胞間質を経て細胞内液にもまんべんなく水分が分布します。 主な輸液の分類と分布を図表に示します(表10、図14)。
5 ブドウ糖液 何に使う?
用途としては、細胞外液に水分と電解質を補給したい場合や、出血、ショック、熱傷、手術などのときに細胞外液を補給するために選択されるほか、大量嘔吐や糖尿病性昏睡の脱水補正を目的に投与されることもあります。
5 ブドウ糖液 何号液?
大雑把に言うと、生理食塩水と5%ぶどう糖液をブレンドして作成したのが、いわゆる1号液〜4号液です。 生理食塩水の割合が大きい1号液は電解質補給効果が大きく、5%ぶどう糖の割合が大きくなるにつれて、水分補給効果が大きくなります。
5 ブドウ糖液の輸液が適応となる病態はどれか。?
5%ブドウ糖液の輸液が適応となる病態はどれか. 正解は『a 尿崩症』で,正答率は27.7%でした.
生理食塩水 なぜ投与?
生理食塩液は細胞外液とほぼ等張の塩化ナトリウム液であり,水及 び電解質の欠乏している脱水症に対して有効細胞外液量を維持し,循 環を安定化させる目的で投与される3)。 また,細胞傷害性のないことから,皮膚・粘膜の洗浄や医薬品の溶 剤として使用され,粘性喀痰の液化・排出促進には噴霧吸入が用いら れる1,3)。