「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や、激しい咳が出る、呼吸が苦しくなるといった症状が、喘息(ぜんそく)の発作です。 喘息(ぜんそく)の人の気管支をはじめとする気道の粘膜には、好酸球(白血球の一種)やリンパ球を中心とした細胞が集まり、発作がおさまっているときでも炎症が起こっています。
なぜ喘息が起こるのですか?
どうして症状が起こるの? 喘息(ぜんそく)は、呼吸をするときの空気の通り道(気道)が、アレルギーなど炎症によって敏感になり、けいれんを起こして狭くなることで起こります。 「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や、激しい咳が出る、呼吸が苦しくなるといった症状が、喘息(ぜんそく)の発作です。
喘息は慢性の病気ですか?
喘息 は、 糖尿病 や 高血圧 と同じく慢性の病気です。 そのため、自覚症状が出ていても出ていなくても、毎日継続して治療を行う必要があります。 患者さんの自己判断で治療をやめてしまうと、症状が悪化したり発作が起きてしまったりすることがあるからです。
子どもの喘息はいつ発症するのですか?
子どもの喘息(ぜんそく)は男子に比較的多く、アレルギーが原因であることがほとんどとされています。 小学校高学年ぐらいから発作がなくなる時期がありますが、20~30歳代に再発することもあります。 大人の喘息(ぜんそく)の6~8割が大人になって初めて発症した人たちで、男女比も変わりません。 子どもの喘息(ぜんそく)に比べ、原因が明確に特定できない場合が多いとされています。 風邪などの感染症が治っても、咳が長期間(発症後8週間以上)続く場合は咳喘息のおそれがあります。 といった違いがあります。 1~2ヶ月の薬物治療で治ることが多いとされていますが、大人の約3~4割(子どもではさらに高率)が喘鳴を伴う典型的な喘息(ぜんそく)に移行するという報告があります。
喘息の治療はどのように行われますか?
喘息 の主な治療は、吸入ステロイド薬による治療です。 軽症から重症まで、年齢にかかわらず、吸入ステロイド薬による治療を行います。 継続して治療することにより、ステロイド*が気管支の炎症を鎮め、喘息の症状を出にくくします。 2018年2月現在、各製薬会社からさまざまな吸入ステロイド薬が登場しています。 吸入ステロイド薬は大きく2種類にわかれます。 粉末の薬剤を一気に吸い込む「ドライパウダー」タイプ、機器で霧状にした液剤を吸入する「エアロゾル」タイプです。 患者さんの年齢や状態に合わせ、どの吸入ステロイド薬を使うかが決まります。 吸入ステロイド薬の安全性について、気にされる方もいるかと思います。