点滴セットの針を輸液バッグに直角に差し込んだら、点滴筒を押して輸液を内部に入れますが、このとき筒内を満たす輸液の量は1/2～1/3が適当です。 筒内の液面が高すぎると、滴下数が数えられなくなり、逆に低すぎると、急速投与を行った場合や何らかの理由で点滴筒が傾いたときに、ルート内に空気が混入する恐れがあるからです。
点滴空気どのくらい入ったら？
血管への空気の混入は、肺塞栓症を招くことがありますが、空気量が10mlまでであれば、リスクはないと言われています。 一般的な点滴ルート内に置き換えると、その長さは２ｍ。 普段使っている長さであれば、問題ありません。
輸液 何時間？
維持輸液では、中心静脈を用いる場合は100mL時間を24時間かけて連続投与します。 末梢静脈から行う場合には通常、500mLを2時間かけて投与するのが基本です。
点滴 早い どうなる？
注入速度が速すぎると、尿量の増加、動悸などが起こり、呼吸・循環器への負荷が進むと呼吸困難、浮腫、血圧低下などの心不全症状をひき起こす場合もあります。 反対に注入速度が遅すぎると、必要量に達するまで口渇（こうかつ）、尿量の減少、発熱、意識レベルの低下といった脱水症状を起こすこともあります。
輸液何速？
何速は時間あたりの流量のことですので、計算式は通常のものと変わりません。 輸液量（ml）×1mlあたりの滴下数÷時間（分）で計算します。 500×20÷120=55となるので、1分間に約55滴で落とします。 実際の現場では毎回計算をしている時間はほぼないかと思いますので、病棟でよく出る指示は暗記しておくとよいでしょう。
