肺胞内に液体が溜まると、酸素と二酸化炭素の交換が上手くいかず、呼吸困難の状態になります。 簡単にまとめると、「胸水」は肺の外側に液体が溜まって肺を圧迫して苦しくなる状態で、「肺水腫」は肺の中に液体が溜まって苦しくなる状態です。 似たような症状で、同じように見えますが、対処法や治療法が大きく異なることがあります。
肺に水がたまるどこにたまる?
胸水がたまっているとは? 肺は、胸壁に囲まれた胸腔内に存在し、肺の外側は胸膜という薄い膜で覆われています。 胸膜は胸壁側(壁側胸膜)と肺を覆っている胸膜(臓側胸膜)の2枚から成り、この間にたまった液体が「胸水」です。
肺水腫 なぜ水が溜まる?
心原性肺水腫の発症メカニズム 左心室からの血液の流れが滞ると、それより手前の肺静脈においても血液がうっ滞してしまいます。 この結果、肺胞内へ水分が漏出して肺水腫を引き起こすのです。
肺に水が溜まる どうなる?
肺水腫の主な症状は呼吸困難です。 仰向けになると息苦しくなるため起き上がって座りたくなったり、夜中に突然息苦しくて目が覚めたりします。 また、のどの奥でゼーゼーという音がしたり、ピンク色の泡のようなたんが出ることがあります。 進行すると皮膚や口唇は紫色になり、冷や汗をかいて血圧が下がり意識状態が悪くなることもあります。
肺に水が溜まる原因は何ですか?
胸腔に液体がたまる原因としては、感染症、腫瘍、外傷、心不全、腎不全、肝不全、肺血管の血栓(肺塞栓症)、薬物など、数多くあります。 症状には、呼吸困難や胸痛などがあり、特に呼吸やせきをしたときに現れます。