肺胞毛細血管領域で血液量が増加した状態を肺うっ血という。 これに対し,病的な機序により血管内水分が血管外組織(間質)に漏出し,肺血管外水分量が異常に増加した状態を肺水腫という。
肺水腫 なぜ水が溜まる?
心原性肺水腫の発症メカニズム 左心室からの血液の流れが滞ると、それより手前の肺静脈においても血液がうっ滞してしまいます。 この結果、肺胞内へ水分が漏出して肺水腫を引き起こすのです。
肺うっ血 胸水 なぜ?
心不全による胸水貯留のメカニズムとしては、①右心不全による静脈圧上昇のために胸水の吸収が低下する場合と、②左心不全による肺静脈圧上昇のために生じた肺うっ血が高度になって、リンパ管からの排出を越えてしまい、胸膜腔への胸水産生が増加する場合とがあります。
心不全 肺水腫 なぜ?
うっ血性心不全では、全身の臓器や血管で血液の滞留(うっ血)が起こって、体液量が増加し、尿の量が減ります。 そのため、体重が急激に増加し、下肢などにむくみ(浮腫)が現われます。 また、肺に水が溜まるため(肺水腫)、息切れや呼吸困難、倦怠感などが生じます。
胸水たまる なぜ?
胸水とは、胸腔(厳密には2つの胸膜の間)に液体が異常にたまることや、その液体自体のことをいいます。 胸腔に液体がたまる原因としては、感染症、腫瘍、外傷、心不全、腎不全、肝不全、肺血管の血栓(肺塞栓症)、薬物など、数多くあります。 症状には、呼吸困難や胸痛などがあり、特に呼吸やせきをしたときに現れます。