先ほども述べたように、リンパ浮腫によりむくんでいる皮膚が薄くなってしまい、皮膚のやわらかさが低下し硬さが増してしまいます。 さらには、水分を保てなくなることで乾燥が生じます。 そこで、皮膚を清潔に保ち、湿潤環境を保つことで、乾燥を予防し皮膚が働きやすい状態をお手伝いしてあげることが大切になります。
浮腫 水分制限 なぜ?
血中内のたんぱく質のうち67%を占めるアルブミンは血管内で水分を保持する役割(膠質浸透圧)があり、この機能が保てなくなるか血管壁に異常が起きると浮腫が生じます。 アルブミンは肝臓のみで作られるため、肝疾患による浮腫のときは著しく低下し、水分を保持できなくなることでお腹に水分がたまり腹水が起こります。
浮腫 清潔なぜ?
浮腫によって皮膚や粘膜は薄く伸展し、傷つきやすくなります。 また、組織の酸素不足で免疫力が低下するため、感染を起こしやすくなります。 このような状態の時に注意することは、皮膚を清潔に保ち、感染予防のために皮膚を保護することです。 清拭(せいしき)を行う際には、強い力で拭きすぎないように注意しましょう。
浮腫 圧痕 何秒?
※圧痕浮腫:軽く開いた3本指(第2〜4指)で浮腫面を5〜15秒ほど強く圧迫し、指を離した後に凹凸を確認する。
浮腫 どこに水が溜まる?
浮腫で水分が貯留するのは、「間質(かんしつ)」です。 間質というのは細胞と細胞の間のすき間のことです。 間質の水分のことを間質液または組織液といい、浮腫とは間質液が増加した状態です。 水分はあらゆる器官で生命維持のために重要な役割を担い、成人では体重のおよそ60%を占めています。