慢性閉塞性肺疾患は、気道が狭くなる状態(閉塞)が持続する病気で、肺気腫や慢性閉塞性気管支炎、またはその両方に伴って発生します。 この病気の原因として最も重要なのは、紙巻きタバコの喫煙です。 この病気になると、せきが出て、やがて息切れが現れます。 診断は、胸部X線検査と肺機能検査によって下されます。 erca.go.jpImage: erca.go.jp慢性閉塞性肺疾患(COPD)が悪化すると、息苦しさが続くため自然と体を動かさなくなり家に引きこもりがちになることで、うつ病になりやすいともいわれています。
慢性閉塞性肺疾患 何科?
呼吸器内科 / COPD(肺気腫)
COPD になるとどうなる?
呼吸器疾患として重症化しやすい肺炎、気管支喘息(合併率30%)、間質性肺炎、肺癌(合併率6%)、気胸の合併があり、その他にもCOPDの肺の組織に起きている炎症から産生されるサイトカインという物質が全身を巡り、いろいろな臓器の障害を誘発します。
COPD 放っておくとどうなる?
放っておくと、呼吸の状態をもとに戻すことが難しくなります。 また、風邪などをきっかけに症状が悪化していき(増悪と呼びます)、増悪を繰り返してCOPDが重症化すると酸素吸入が常に必要になる場合があります。 そのため早めにクリニックや医院に相談し、初期から症状をコントロールすることが大切です。
慢性閉塞性肺疾患はどんな病気?
タバコ煙を主とする有害物質(日本ではほぼ100%タバコが原因です)を長期に渡り吸入することで生じる肺が炎症を起こした病気です。 呼吸機能検査で、正常に戻すことができない気道の空気の流れが悪くなった所見(気流制限)を認められるのが特徴です。
閉塞性肺疾患とは何ですか?
*COPDの日本語の呼び方は「慢性閉塞性肺疾患」ですが、「閉塞性」という言葉は、呼吸機能検査で閉塞性障害を示すことからつけられています。 拘束性障害では、病気によって肺の組織が全体に硬くなり、十分に拡がって空気を吸い込むことができないために、肺活量が低下しています。 つまり、 拘束性障害は、空気を吸い込む機能の障害であり、吐き出す機能には異常はありません。 肺をゴム風船に例えるとゴムが全体に硬くなってしまい、空気を吸い込もうとしても十分にふくらむことができない状態と考えられます。 対して、 閉塞性障害では、風船のゴムは弾力性を失ってのびきった状態か、もしくは風船の入口が狭くなっていると例えられます。
COPdは閉塞性障害を示す病気ですか?
COPDは呼吸機能検査で閉塞性障害を示す病気の一つですが、呼吸機能検査で閉塞性障害を示す病気は他にもあるため、他の病気ではないという事を証明する必要があります。 呼吸機能検査で、閉塞性障害を示す病気として、具体的には、「気管支喘息」「気管支拡張症」「肺結核後遺症」「びまん性細気管支炎」などがあります。
閉塞性換気障害と肺気腫の違いは何ですか?
閉塞性換気障害とは、吸い込んだ空気を十分に吐き出せない状態です。 慢性気管支炎と肺気腫は、どちらも閉塞性換気障害が起こりますが、起こるメカニズムは異なります。 慢性気管支炎は、気管支が慢性的に炎症を起こし、気管支粘膜からの粘液の分泌量が増加した状態です。