MCVが小さく、MCHが低い場合は、鉄欠乏性貧血(胃腸からの慢性的出血、痔出血、子宮筋腫などに伴う月経過多、胃切除に伴う鉄吸収障害、食事量減少に伴う鉄摂取低下などが原因として考えられる)を考えます。 鉄がヘモグロビンという色素の原料になるからです。 逆にMCVもMCHも大きくなることがあります。
MCH 何がわかる?
血中に含まれる赤血球1個あたりのヘモグロビンの量を表します。 MCHが高くなる原因として、ビタミンB12や葉酸の不足が考えられます。 MCHが高い貧血は大球性貧血に分類され、MCVやMCHCの項目と併せて総合的に判断します。
貧血 どの数値?
ヘモグロビンの値が、男性は13g/dl以下、女性は11g/dl以下になると、「貧血」と診断されます。 ただし、基準値より1~2g/dl低いくらいでは、自覚症状が出ることは、ほとんどありません。 男女とも10g/dl以下になると、めまいや息切れなどの症状が現れ、「中等症から重症の貧血」と診断されます。
HT 低いとどうなる?
ヘマトクリットが低い場合は、いわば血液が薄い状態、すなわち赤血球が少ないことを示しているため、まずは貧血が疑われます。 貧血の原因はさまざまで、胃粘膜の収縮が原因の悪性貧血、骨髄の異常で難病にもなっている再生不良性貧血などのほか、がんなどが原因となっていることもあります。
MCHCが低いとどうなる?
MCHCが低値となる原因として、血液内の赤血球の酸素運搬を担う正常なヘモグロビンの量が減少していることが考えられます。 全身への酸素の運搬が不足することにより息切れやめまいなどの貧血症状を起こしやすくなります。