三尖弁が完全に閉じない場合、血液の一部が右心房に逆向きに流れます(逆流)。 右心房への血液逆流により右心房内の血液量が増加し、心臓を通して体に送り出される血液量が減少します。 その結果、右心房は拡大して内部の血圧が上昇し、右心房につながっている太い静脈の血圧も高くなります。
三尖弁逆流 なぜ?
三尖弁逆流症は三尖弁の閉鎖障害により、収縮期に右心室から右心房へ血液が逆流する疾患です。 加齢に伴う三尖弁の粘液腫様変性や先天的な三尖弁異形成、肺高血圧症や肺動脈弁狭窄症などの心疾患から続発性に認められるものなど様々な要因から発生します。
僧帽弁逆流 どうなる?
僧帽弁逆流によって左心房内の血液量が増加し、血圧が上昇します。 左心房内の血圧が上昇すると、肺から心臓へ向かう肺静脈の血圧が上昇するほか、心室から逆流してくる血液を収容するために左心房が拡大します。 大きく拡大した心房は速く不規則に拍動(心房細動 これらの病気は、しばしば心房を拡張させる病態によって引き起こされます。
心臓 逆流 どうなる?
大動脈弁が閉じるべき時に閉じず、大動脈へ送り出された血液が左心室へ逆流します。 逆流した分、左心室の負担が増加し、心臓が拡大してしまいます。 胸痛、動悸、息切れ、呼吸困難、浮腫などの症状を起こします。
三尖弁閉鎖不全症 なぜ?
三尖弁閉鎖不全症の原因としては、元から重症な肺の病気、例えば肺気腫や肺高血圧症など心臓の左側に起こる疾患によって三尖弁閉鎖不全症になる可能性が高くなります。 まれに肺動脈弁が狭くなることで進行することがあり、これらを補うために三尖弁が伸びて逆流してしまいます。