常位胎盤早期剥離とは、子宮壁の正常な位置に付着している胎盤が、通常は妊娠20週以降に剥がれてしまうことです。 性器出血や激しい腹痛が起こり、ショック状態を起こすことがあります。 胎盤が早い時期に剥がれると、在胎週数の割に成長しなかったり、死亡することさえあります。
胎盤 なぜ剥がれる?
「原因はまだわかっていません。 でも、胎盤が剥がれるメカニズムはわかっています」と久保先生。 なんらかの理由で血行不良が起こり、子宮と胎盤の接着面(脱落膜)の組織が壊れ、出血が始まります。 すると子宮と胎盤との間に、血が溜まってしまい(血腫)、胎盤が剥がれてしまう。
胎盤剥離 止血 なぜ?
胎盤が娩出した後の大量出血を避けるため、生体には止血機能が備わっています。 正常な分娩では、胎児と胎盤が子宮から娩出された後にも引き続き子宮が収縮し、胎盤がはがれた部位や子宮静脈洞などを物理的に圧迫します。 これにより、子宮からの出血は止血されます。
常位胎盤早期剥離って何?
正常位置、すなわち子宮体部に付着している胎盤が、胎児娩出以前に子宮壁より剥離することをいいます。 これは、妊娠中期・後期における性器出血の主要な原因であり、現在においても周産期死亡率・罹患率を上昇させる主要な原因です。
常位胎盤早期剥離 どうやってわかる?
検査・診断 まずは、問診・内診にて出血の有無などをチェック。 超音波(エコー)検査では胎盤が剥がれている部分や面積などを確認していくほか、「胎盤が低い位置に付着し、子宮の出口(内子宮口)を覆っている状態(前置胎盤)ではないか」などを調べていく。
妊娠 胎盤はいつから?
受精卵が着床して妊娠状態となると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの働きによって着床した部分に絨毛ができます。 これが胎盤の誕生ともいえる変化です。 絨毛ができた部分は、成長と共に厚みを持ち妊娠7週頃から胎盤として器官を作り始めます。
胎盤ってどうやって出てくる?
その大切な役割をした胎盤は出産後、5分程度軽い陣痛を繰り返すことによって、胎盤が子宮からはがれて体外へ排出されます(胎盤娩出)。 胎盤は子宮の中で次第に大きくなりますが、大きさや長さ、太さも人それぞれです。 その排出された胎盤は、通常排出されると、大きさや状態を確認した後、冷凍庫に入れられ業者の元へおくられます。