本態性振戦のふるえは、ある姿勢をとったときだけにあらわれ、ベッドの上で安静に横たわるととまる特徴があります。 横になっていても手を持ち上げるとふるえがただちにはじまります。 ふるえは毎秒7~10回と比較的速いリズムです。 多くの場合、両親や祖父母などにみられ、体質が遺伝することから、家族性振戦という別名もあります。
どうたいせいしんせん?
本態性振戦 とくに問題となる原因がなく、生理的なふるえが 起こるような状況でもないのにもかかわらず、手や 頭にふるえが生ずる病気です。
本態性振戦 なぜ?
本態性振戦のふるえの特徴 症状はふるえのみで、他の症状はありません。 高齢者のかなりの割合にみられ、40歳以上の25人に1人1)、65歳以上の5人に1人2)がかかるとされています。 本態性振戦の発症の詳しい原因はまだよくわかっていませんが、緊張すると症状がひどくなり、加齢とともに進行するケースが多くみられます。
力を入れる 震える なぜ?
緊張したり力を入れすぎたときには誰でも手がふるえることがあります。 これは病気ではありませんが、筋肉を動かすときに働く交感神経の状態が影響していると考えられています。 ふだんは何ともないのに、何かしようとすると手がふるえて日常生活に支障が出て精神的な苦痛を感じる、そのような場合は治療の対象になってきます。
本態性振戦 何人に1人?
「ふるえ」の原因として最も多いもので、100人に1人から2人(1〜2%)は本態性振戦と言われています。 「ふるえ」で有名な病気として、パーキンソン病が知られていますが、実際には「本態性振戦」の方が多いです。