体内には神経が張り巡らされており、末梢(まっしょう)神経にあるセンサー(侵害受容器(しんがいじゅようき))が刺激を感知すると、電気信号が脊髄(せきずい)を通って .
痛いってなんだろう?
国際疼痛学会(IASP)では、痛みとは、「組織の実質的あるいは潜在的な障害に伴う,あるいは,そのような障害を表す言葉で表現される不快な感覚あるいは情動体験」と定義されています。 痛みの程度は、軽微なものから、我慢できるが不快なもの、さらに耐えられないものまで様々です。
痛み 何のために?
痛みは、病気やけがなどで損傷した組織を修復する間、体を動かさないように警告する役割を担っています。 体内には神経が張り巡らされており、末梢(まっしょう)神経にあるセンサー(侵害受容器(しんがいじゅようき))が刺激を感知すると、電気信号が脊髄(せきずい)を通って脳に伝わり「痛い」と感じます。
痛みはどこで感じるか?
健常者の右手に対して痛み刺激を行うと、視床だけでなく、脳内の色々な場所で神経活動が観察されます。 「痛みの信号」は、痛みの神経線維を伝わり、大脳で認識されますが、脳イメージング法を用いた研究によると、視床だけではなく、体性感覚野、帯状回、前頭葉、小脳など、様々な場所で認識されているようです。
痛みが続くとどうなる?
また、痛みが慢性化すると、痛みを引き起こした原因がなくなっても、痛みを取り去ることがなかなかできなくなります。 さらに、痛みが続くことで痛みにばかり注意が向きがちになり、眠れなくなったり、不安や恐怖からうつ状態につながり、ますます痛みにとらわれて症状が重くなるという悪循環に陥ることもあります。