うっ血性心不全では、全身の臓器や血管で血液の滞留(うっ血)が起こって、体液量が増加し、尿の量が減ります。 そのため、体重が急激に増加し、下肢などにむくみ(浮腫)が現われます。 また、肺に水が溜まるため(肺水腫)、息切れや呼吸困難、倦怠感などが生じます。
心不全になるとなぜ浮腫になる?
肺に十分な血液を送り込めない状態(うっ血=渋滞)になり右心に負荷がかかることで、肺の手前にある下腿の血管周辺にも負荷がかかります。 また、心臓から十分な血液を送り出せないことから、腎臓に流れる血液も少なくなり、尿の量が減り、貯まった水分を排泄できないことでむくみが起こります。
心不全 湿性ラ音 なぜ?
気道に分泌物がある場合に、空気が気管支を通過して水泡が破れて生じる異常な呼吸音で、水泡音とも呼ばれる。 一般に肺炎、気管支炎などで生じるが、うっ血性心不全で肺胞隔壁血管周囲、肺胞内、気管支壁および内腔に浮腫液が滲出した場合にも生じる。 心不全の際は下肺野、特に背側で湿性ラ音が聴かれることが多い。
左心不全 肺水腫 なぜ?
左心(心臓の左側)は、右心から肺へ送り出された血液が再び心臓に戻ってくる場所です。 そして、肺から戻ってきた血液は左心から全身に送り出されます。 左心不全では肺に血液が溜まり(肺うっ血)、やがて肺が水浸しの状態(肺水腫)になるため、呼吸困難になります。
肺水腫はなぜ起こる?
【発病のメカニズム】 肺水腫の原因には大きく分けて二種類があります。 一つは心臓に原因がある場合で、何らかの原因で心臓の左心室から全身へ血液を送り出す力が低下し血液が肺に過剰に貯留する状態で、これを心原性肺水腫と呼びます。 もう一つは心臓以外の原因で生じるため非心原性肺水腫と呼ばれます。