広義の定義では、「胸腔」は「胸郭の内側」を指します。 胸郭、つまり肋骨(胸骨、脊椎)や肋間筋などで囲まれた胸(首より下で横隔膜より上の領域)の中の空間(左右の肺や心臓など胸部の臓器全てが入っている空間)を指します。
胸水どこに溜まるのか?
胸水は胸膜腔に溜まる 胸水は、臓側胸膜と壁側胸膜の間に溜まります。 臓側胸膜と壁側胸膜の間の空間は、胸膜腔と呼ばれており、胸水の貯留が生じるのはこの場所です。 なお、正常なヒトでも、胸膜腔には少量の胸水(約10mL~20mL)が存在します。
胸腔は何に囲まれている?
肋骨と肋間筋、胸筋を胸壁、胸壁と横隔膜に囲まれた部分を胸腔と呼び、胸腔の中に左右の肺と縦隔があります。 縦隔は左右の肺の間の部分で、気管・気管支、心臓、大動脈、食道が存在します。
胸壁とはどこ?
胸壁(きょうへき)は、皮膚から胸膜までの壁になっている部分で肋骨(ろっこつ)や筋膜(きんまく)、血管等からなる部分を指します。 胸腔(きょうくう)は、肺と胸壁と横隔膜にはさまれた空間で、正常でも胸水が50ml程度たまり、肺の動きを円滑とし、胸水がたまるところを指します。
胸水がたまるとどうなるの?
胸水の量が増えると肺を圧迫してしまい息苦しさの原因となります。 さらに大量になると心臓を圧迫してしまい,心不全の原因になりかねません。 胸水は胸部X線やCTで確認します。 胸水に対する治療はたまっている量と症状の有無で決まります。