われわれの 鼻の奥にある鼻腔の天井には、ひだ構造をし た嗅上皮があります。 そこには、約500万個 の嗅神経細胞がぎっしり並んでいます。 その 嗅神経細胞が一種類の嗅覚受容体を発現し、 自分のパートナーである基質、即ち匂い分子 が入ってくるのを待っている。
嗅細胞はどこ?
ヒトには約4000万個の嗅細胞があり、嗅細胞は鼻腔の嗅上皮上に位置する。 鼻腔内腔に面する樹状突起と、嗅神経に沿って嗅球に伸びる軸索を持つ。 ヒトの鼻腔は、左右の側壁から出た鼻甲介によって上鼻道、中鼻道、下鼻道に分けられ、さらにその上方に嗅上皮が広がっている。
嗅上皮 どこ?
細 胞は種類によって異なるはたらきを持っています。 匂 いを感じるときは鼻の奥にある嗅上皮(きゅうじょう ひ)と呼ばれる場所に密集した嗅細胞がはたらきま す。 嗅細胞は神経細胞とつながっており、嗅細胞が 受け取った匂いの情報は神経回路を伝わって脳に伝え られ、これによって人は匂いを感じます。
嗅球 どこ?
嗅球はヒトにおいては前頭葉の下に位置する長円形の小さな構造である。 マウスなどのげっ歯類においては、それに比べると脳の中で比較的大きな割合を占めており、終脳吻側に突き出た構造となっている(図1)。 鼻腔中の嗅上皮で匂い受容を行う嗅神経細胞からの入力を受け、嗅皮質に出力する。
嗅細胞は何種類?
図1:鼻腔奥の嗅上皮上に存在する嗅神経細胞は、約1,000種類ある匂い受容体遺伝子から一種類のみを選択的に発現する。