漢方薬による痔核(いぼ痔)の治療は血の滞りである瘀血(おけつ)の除去と便通の改善が中心となります。 血の巡りを改善する生薬としては桃仁、川芎、牡丹皮、紅花、延胡索などの活血薬が代表的です。 便秘に対しては大黄、芒硝、麻子仁といった便通を促すものが繁用されます。
痔は自然に治りますか?
くすりで症状が落ち着くことがほとんどですが、いぼがなくなる自然治癒はなく、排便習慣や生活習慣の改善が再発を防ぐのに最も重要になります。 くすりで治らない脱出や出血には手術が必要になることがあります。
いぼ痔をほかっておくとどうなるの?
放置すると、「耐えられないほど激しい痛み」をともなうことがあります。 排便に影響がでることも考えられるので、放置せずに治療することをおすすめします。 また、重症化してから緊急手術をすると、肛門が狭くなり、出血しやすくなることがあります。
切れ痔を放っておくとどうなるの?
切れ痔を治療せずに放置すると、肛門が狭くなってしまう場合があり、これを肛門狭窄といいます。 切れ痔の傷痕がだんだんと固くなり瘢痕(はんこん)化し、結果的に肛門が狭くなってしまいます。 便を排出する肛門が狭く、硬くなる為、便が出し辛くなります。 肛門狭窄がひどくなると手術治療が必要です。
いぼ痔はどれくらいで治りますか?
通常は3~4日間、消炎鎮痛剤を服用したり、坐薬を使用することによって、痛みや腫れは軽快し、その後、3~4週間で血栓(血豆)は吸収されます。 しかしながら、痛みが激しい場合や、肛門の異物感が強くて、日常生活や仕事等に支障をきたす場合には、外来にて手術を行うことがあります。