痔ろうの主な原因は、下痢などによって肛門の組織に細菌が入り込むこととされています。
下痢で痔になるのはなぜ?
下痢も痔の原因になります。 とくに、水のような水様便や慢性的な下痢は、肛門に圧力をかけていることになり、さらに肛門の粘膜の炎症を起こしやすくします。 そのために、痔核や裂肛、さらには痔瘻が起こりやすくなります。 下痢を防ぐためには、食べすぎや冷えに注意し、ストレスをためないようにしましょう。
痔ろうってどういう病気?
「痔ろう」は、肛門内部の直腸と肛門周囲の皮膚の間に穴が開いてトンネルができてしまう状態のことで、別名「あな痔」とも言います。 初期の段階は肛門の周囲に膿がたまる「肛門周囲膿瘍」と言われますが、進行して慢性化すると痔ろうになります。 痔ろうは、いぼ痔や切れ痔と異なり、市販薬では治すことはできません。
痔瘻になるとどうなる?
歯状線のくぼみ(肛門陰窩〈こうもんいんか〉)から細菌が入り込むと、肛門腺が化膿し、その炎症が肛門周囲に広がって膿(うみ)がたまります(肛門周囲膿瘍)。 これが自然に破れるか切開することにより、膿が排泄されます。 そのまま治る場合もありますが、多くは膿の管(瘻管〈ろうかん〉)が残った状態となり、これを「痔瘻」といいます。
痔は何科ですか?
何科に行けばいいの? 痔の治療は肛門科・肛門外科で行います。 近くに肛門科・肛門外科がない場合は、外科または消化器外科を受診してください。 また、気になる症状があったら、まずはかかりつけのお医者さんに相談するのもよいでしょう。
下痢を繰り返している人は、痔ろうになりやすいといえますか?
下痢をすると水状の便が歯状線のくぼみに入り込みやすいため、 下痢を繰り返している人 も肛門周囲膿ようや痔ろうになりやすいといえます。 一度できてしまった痔ろうは、自然に治ることはありません。
痔ろうとは何ですか?
? 痔ろう(痔瘻)とは…? 「痔ろう」は、直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔のことです。 肛門周囲に膿がたまる「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」が進み、慢性化すると痔ろうになります。
痔瘡を発症しますか?
たまった膿は、お尻の外に向かって進んでいき、瘻管をつくります。 お尻の中と外が瘻管でつながった 痔瘻 の状態になると、膿は外へと排泄されます。 痔瘻を発症すると、お尻の外ではなく体の奥のほうに向かって瘻管ができることもあります。
もっと軽度の痔が悪化して最後にたどりつくのは痔ろうですか?
他のもっと軽度の痔が悪化して最後にたどりつくのが痔ろうである、と考えている方がおられますが、これは誤りです。 痔ろうはいぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)とは独立した別の病気です。 症状は痛み、腫れ、膿、発熱が最もよく見られる症状で、かゆみが主体のケースもあります。 一方で、無症状の方もおられ、多彩です。 これは炎症の強さが変化することと、炎症による症状には個人差があるからです。 痔ろうで注意すべきは、痔ろうから起こる「痔ろうガン」 です。 痔ろうガンは比較的珍しいガンで、ほとんどが10年以上痔ろうを放置した後に発生します。 発生頻度はそれほど高くはないだろうと考えられていますが、正確な頻度は不明です。 痔ろうは、処置や手術になることが多い病気です。