便秘がちで排便の際に強くいきんだり、長時間座りっぱなしでいるなど肛門に負担がかかることで痔が発生するといわれています。 肛門に負担がかかると、内肛門括約筋と肛門の粘膜の間にある組織(毛細血管などが集中するクッション部分)がうっ血して血行障害が起こり、その部分が痔核(いぼ痔)となってしまうことがあるのです。
痔とはどんな病気?
お尻の周辺の病気を総称して、「痔」と呼びます。 「痔」は二足歩行する人類の宿命的な病気です。 痔に悩む人は3人に1人と言われ、症状に出ない方まで含めると、成人の半数が痔であると考えられています。 痔には、内痔核・外痔核・裂肛・痔瘻 の4つの種類があります。
痔は何科ですか?
何科に行けばいいの? 痔の治療は肛門科・肛門外科で行います。 近くに肛門科・肛門外科がない場合は、外科または消化器外科を受診してください。 また、気になる症状があったら、まずはかかりつけのお医者さんに相談するのもよいでしょう。
何で切れ痔になるの?
切れ痔の原因は、便秘で硬くなった便を出そうと強くいきんだ時や、下痢で勢いが強くなった便を排便する時に便で肛門が傷つき、皮膚が割け、切れ痔を発症します。 治療は薬物が主です。 ほとんどの切れ痔は薬物治療で治ります。 しかし、一度治療したとしても、生活習慣を改善し、下痢や便秘が改善しなければ切れ痔を再発します。
いぼ痔とはどんな症状がありますか?
排便時に便器が真っ赤になるほど大量の血が出ることもあります。 症状が進むと排便時にいぼが肛門の外に出てきたり、炎症などによる痛みを感じたりすることがあります。 いぼ痔(外痔核)は、排便時の負荷などによって、歯状線より下の皮膚部分の静脈叢がうっ血してできた、いぼ状のはれを指します。
痔とはどんな病気ですか?
痔ってどんな病気? 「痔」とは「肛門の病気の総称」で、「いぼ痔(痔核)」「きれ痔(裂肛)」「痔ろう」の3種類が三大疾患として知られます。 その中でも特に「いぼ痔(痔核)」と「きれ痔(裂肛)」の2種類は多く見られ、一般的な痔の薬の治療対象となります。 「いぼ痔(痔核)」は、患部の位置によって「内痔核」(肛門内側のいぼ痔)と「外痔核」(肛門外側のいぼ痔)に分けられます。 どうして「痔」になるの? 痔を知るために、まずはおしりの仕組みを理解しておきましょう。 実は初期の胎児の肛門には穴は開いていません。 子宮内で成長するにつれて、口のほうから下がってきた腸と、おしりからくぼんできた皮膚がつながって、一本の通り道になり肛門ができます。
内 痔核 の治療はどこで受けられますか?
痔核 の治療は、軽いものであれば軟膏や座薬で対応します。 逆にある程度以上の内 痔核 であれば、注射や外科処置(手術)で対応します。 医療機関によって普段からこのような処置をやり慣れているところとそうでないところがありますので、事前に調べたり、痔の治療が受けられるか問い合わせをしたりした上で受診するようにしてください。
痔と間違えやすい腸の病気はありますか?
痔と間違えやすい腸の病気には、主に次のようなものがあります。 IBDや大腸がんは腸の病気ですが、お尻に症状がみられることから、最初に肛門科を受診する患者さんは多いです。 痔 の診療では、初めに行う問診が重要です。 症状、生活様式、食事、便の状態、排便にかかる時間や回数、これまでに受けた検査といった質問事項から、患者さんが抱えている病気についてさまざまなことが分かります。 たとえば、痔核の症状をお持ちの患者さんなら、痛みがなくて出血している場合は 内痔核 、痛みがあって出血している場合は 外痔核 など、ある程度予測することができます。
切れ痔の手術はどうすればよいですか?
切れ痔は、転んで膝を擦りむいたときのような状態であるため、発症してすぐに手術が必要になるというわけではありません。 まずは、お尻を傷つける原因となった排便異常を知り、排便をコントロールすることが大切です。 切れ痔の傷は、基本的には自然に治るものですが、薬を使っても治療が難しい難治性の切れ痔については、手術の対象になることがあります。