第1音は、心房と心室の間にある房室弁(三尖弁と僧帽弁)が閉鎖する際に聴取されるが、左心が右心の約5倍あるため、右心にある三尖弁よりも左心にある僧帽弁に関連した音がメインとなる。 第2音は心室と動脈の間にある動脈弁(肺動脈弁と大動脈弁)が閉鎖する際に聴取される。
1音 2音 なんの音?
第1音は、僧帽弁、三尖弁という弁が閉じる時に聞こえる音で、第2音は、大動脈弁、肺動脈弁が閉じる時に聞こえる音です。
心音2音 どこ?
心音の聴診は、第Ⅰ音(だいいちおん)は心尖部、第Ⅱ音は両側第2肋間の高さの胸骨縁で、最もよく聴き取ることができます。
2音の分裂 どこ?
2音は大動脈弁と肺動脈弁の閉まる音である。 大動脈弁が閉鎖し、すこし遅れて肺動脈弁が閉鎖するのであるが、通常、両成分の時間的ずれはほとんどわからないが、大動脈血流が減少すれば大動脈成分は早まり、肺動脈血流量が増加すれば肺動脈成分が遅れるので、これらの場合には2音は分裂する。
1音と2音 どっちが大きい?
正常ではII音の方がI音より大きく聴こえる。 「大動脈弁狭窄」ではこの図の聴診部位から頸動脈部位にかけて収縮中期の駆出性雑音を聴くことができる。