進行したがんでは部位により症状が異なります。 上行結腸がんの場合は、症状がでにくく、かなり進行したころに下腹部にしこりが発生したり、貧血の症状が現れます。 下行結腸がんでは血便や血塊が出る症状があります。 直腸がんの場合は、肛門に近いため血が直接でてきます。
大腸がんはどこが痛む?
痛みについて 大腸がん局所の痛みは内臓痛*1です。 大腸がんが腰椎に浸潤すると、神経障害をきたすことがあり、その時は背部や下腹部、太ももの前面~外側に痛みが起こります。 一方、直腸がんが腰椎や仙骨に浸潤すると、神経障害をきたすことがあり、臀部や会陰部、太ももの後ろ側や膝から足首までのところに痛みが起こります。
大腸がんの初期症状はどんなもの?
早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。 症状としては、血便(便に血が混じる)、下血(腸からの出血により赤または赤黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、体重減少などがあります。
大腸がんの部位は?
大腸がんは大腸(結腸と直腸)粘膜に発生します。 発生部位と頻度は、直腸534例(37.9%)、S状結腸483例(34.3%)、上行結腸146例(10.4%)、横行結腸99例(7.0%)、盲腸83例(5.9%)次いで下行結腸64例(4.5%)となっており、直腸S状結腸に圧倒的に多く発生します。
下行結腸癌の症状は?
下行(かこう)結腸やS状結腸ではがんにより内腔が狭くなると、便が通過しにくくなり便秘と間歇(かんけつ)的な下痢などの便通異常がみられます。 腹痛や腸閉塞(ちょうへいそく)(便とガスがでない)のような症状になることもあります。 肛門に近い部位なので血便で発見しやすくなります。