心臓血管外科の病気:大動脈解離(解離性大動脈瘤)
大動脈の検査は何科?
腹部大動脈瘤を認める患者さんには心臓血管外科を受診いただいております。 CT検査を施行し、瘤の存在を確認し、ステントグラフト挿入術による治療が可能かどうかを判断いたします。
大動脈解離って何?
大動脈解離とは大動脈を構成する内膜、中膜、外膜のうち内膜が破れることによって中膜に血液が入り込む状態のことをいいます。 急性期には解離した血管の壁が薄くなり破裂を起こす可能性や解離によって主要臓器への血流が遮断される事による臓器充血、心臓の周囲に血液が溜まる心タンポナーデなどの合併症があります。
大動脈解離どんな人がなる?
一部は先天性大動脈2尖弁やMarfan症候群、Ehlers‐Danlos症候群などの遺伝性疾患ですが、60歳以上で高率に起こり、高血圧と密接に関連しています。 大動脈解離の発症ピークは70~80歳代の男性に多くみられます。 病理組織学的には高度の粥状動脈硬化はまれで、軽度から中等度の動脈硬化と関連があります。
大動脈解離の血液検査は?
血液検査だけで急性大動脈解離を診断することは不可能です。 しかし炎症所見のデータの上昇がみられること、出血により貧血が見られることがあります。