肺活量の減少は、痰を出すための咳嗽力 (咳の力)の低下を引き起こし、結果として痰が溜まりやすくなり ます。 痰が溜まると感染を引き起こしやすくなったり、酸素の通り 道を塞ぐと無気肺(肺の中に酸素が入らなくなる部分)を生じ、重 篤な肺障害を引き起こすきっかけとなります。
肺活量低下 なぜ?
肺胞の壁の線維化、胸膜の肥厚、胸壁の異常などにより、肺が硬くなった状態で、1 秒量が80%未満になります。 肺が膨らみにくくなり、肺に取り込むことができる空気量が減ってしまいます。 代表的な疾患に肺炎、間質性肺炎、肺結核、胸膜炎、自然気胸、肺線維症などがあります。
肺機能が低下するとどうなる?
自覚症状は運動時に呼吸が苦しくなったり、慢性的に咳が続くなど。 進行すると息切れなどで着替えや入浴など日常生活にも支障が出るため、老後の生活の質が大幅に低下し、介護の負担増につながることもある。
呼吸機能の低下の原因は?
気道の閉塞、肺組織の損傷、 肺周囲の骨や組織の障害、肺を正常な形に保つ筋力の低下なども 呼吸不全を起こす一般的な原因です。 (補足)急性の場合には、換気不良の室内、高山病、航空病などが 発症の原因となることもあります。
肺活量の加齢変化は?
呼吸機能の肺活量は,80歳は30歳と比べて約40~50%に低下する。 1秒量は低下 するが,健康な高齢者では70%以下にはならない。 最大換気量,最大呼気中間流量 は50%以下に低下する。 残気率は増加する。