呼吸機能低下が進行すると、排痰能力が低下し呼吸器感染が起きやすくなる、肺の一部が虚脱する(無 気肺)などの問題も生じます。 嚥下障害は唾液や食物の誤嚥や窒息、(誤嚥性)肺炎の原因ともなります。 このような問題が加わると、肺自体も冒されるため管理がさらに困難になります。
呼吸機能の低下の原因は?
気道の閉塞、肺組織の損傷、 肺周囲の骨や組織の障害、肺を正常な形に保つ筋力の低下なども 呼吸不全を起こす一般的な原因です。 (補足)急性の場合には、換気不良の室内、高山病、航空病などが 発症の原因となることもあります。
呼吸機能の低下の症状は?
呼吸機能の低下は、嚥下や喉頭機能の低下を伴いやすいため、誤嚥や窒息が起きやすいことに加え、強い咳ができないために痰や異物を排出することが困難になります。 このため、肺炎や無気肺が起こりやすくなります。
呼吸機能障害の治療法は?
呼吸不全はほとんどの場合、酸素投与と(何らかの形で用いられる)人工呼吸器の両方で治療されます。 呼吸不全の基礎疾患を治療することが必要です。 例えば、細菌感染症による肺炎に対処するには抗菌薬を使用し、喘息患者では、気道を広げるために気管支拡張薬を使用します。
肺活量低下の影響は?
肺活量の減少は、痰を出すための咳嗽力 (咳の力)の低下を引き起こし、結果として痰が溜まりやすくなり ます。 痰が溜まると感染を引き起こしやすくなったり、酸素の通り 道を塞ぐと無気肺(肺の中に酸素が入らなくなる部分)を生じ、重 篤な肺障害を引き起こすきっかけとなります。