血液は心臓から送り 出され、 心臓へ戻っていきます。 心臓から送り出さ れる血液は、 心臓へ戻っていく血液よりも勢いが強 いため、動脈の壁はAのように厚くなって血圧に耐 えていますね。 心臓へ戻っていく血液は勢いがない ため、血液が逆流しないように、静脈にはところど ころに弁があります。
動脈には血液の逆流を防ぐ弁はない なぜ?
例えば、右心房から右心室に血液が流れる際には、間にある三尖弁(右房室弁)が進行方向に向かって開き、血液を通します。 弁は逆方向へ開くことができないため、心室から心房への逆流、大血管から心室への逆流は起こらないのです。
なぜ静脈に弁があるのか?
静脈弁は、立っている時に血液が足の方に戻ってしまうのを防いでいます。 この弁が壊れると、血液が逆流してその下にある静脈に血液がたまってしまいます。 血液がたまった状態が毎日毎日、何年も続くと徐々に静脈の壁がひき延ばされて太くなります。 さらに太くなると静脈はヘビのようにグネグネと曲がりくねった状態になります。
血管弁の役割は?
血液の逆流を防ぐために静脈内にある弁。 特に下肢では心臓に向かう血液は重力に逆らうことになるため、静脈弁の働きが重要になる。 静脈弁機能不全が起ると、静脈瘤を生じることになる。
点滴 なぜ逆流しない?
静脈血は胸郭内や右心房が陰圧になることで心臓に流れ込みます。 しかし、手足が運動をしている時は遠心力が働き、血液が逆流しやすくなります。 そのため、手足の末梢部に多くの静脈弁が作られ、静脈血の逆流を防いでいます。 また、運動時には骨格筋が収縮して筋ポンプの役割を果たし、血流を押し流します。