【1】明治期に屋外に設置された「共用栓」の円柱部を蛇腹と呼んでいたことから、その吐水口を「蛇口」と呼んだ。 【2】日本で当初使用されていた輸入品の「共用栓」の吐水口にはライオンのレリーフがあり、これが国産になったときライオンと龍の折衷形をした「龍口付き共用栓」となり、やがて完全な龍の形になった。
蛇口はなぜ蛇の口?
共用栓の柱の部分が蛇の腹の「蛇腹(じゃばら)」の模様に見えたことより、日本製の共用栓は空想上の動物である龍の元となった「蛇」にちなんで「蛇体鉄柱式共用栓」と呼ばれたのです。 その共用栓の水の出口の部分は「蛇体鉄柱式共用栓の口」と呼ばれ、これが略されて「蛇口」と呼ばれるようになりました。
蛇は何の象徴?
ヘビは古来、世界的に信仰の対象であった。 各地の原始信仰では、ヘビは大地母神の象徴として多く結びつけられた。 山野に棲み、ネズミなどの害獣を獲物とし、また脱皮を行うヘビは、豊穣と多産と永遠の生命力の象徴でもあった。