ドレッシング材の役割は、創傷の自然治癒過程に最も適した湿潤環境を提供するものです。 浅い褥瘡(真皮までの損傷)の創周囲には線維芽細胞が豊富に存在しており、湿潤環境を整えることによって治癒が促進しやすい時期です。 そのため、褥瘡予防・管理ガイドラインでもドレッシング材が有用だとしています。
創部ドレッシングの目的は?
* 1 dressing;創を被覆すること。 その目的は,① 創を外力や感染から守る,②過剰な滲出液を吸収す る,③良好な創傷治癒環境(湿度,温度,酸素濃度, pH)を保つ,④創が直接見えないという美的あるい は心理的観点から,などである。
閉鎖的ドレッシングの目的は?
①創を保護する、②創面を閉鎖し、湿潤環境を形成する、③乾燥した創を湿潤させる、④滲出液を吸収し保持する、⑤感染をコントロールする、⑥疼痛を緩和する。
創部洗浄の目的は?
洗浄の目的は、創表面に付着した細菌類の数を減らすことです。 わが国のガイドラインでは、「十分な量の生理食塩水または水道水を用いて洗浄する(推奨度C1)」となっています。
褥瘡ケアの目的は?
前段で決定した手順に沿って褥瘡処置を行います。 創周囲の洗浄は、滲出液、汗、ドレッシング材、排泄物などの汚れを除去し、創感染のリスクを減らすとともに、上皮化を促進することが目的です。 創部およびポケットの洗浄は、創表面やポケット内の異物や壊死組織の除去、外部からの汚染防止、細菌の増殖抑制を目的に行います。