亜鉛は創傷の炎症期、線維増 殖期、皮膚再生期に関与します。特に、創傷の後期治癒過程では組織修復に重要な役割を果た します。 微量ミネラルの補充は褥瘡治療に有益です。 特に創傷治癒への関与が高いとされる亜鉛の補 充は有効と考えられます。
褥瘡のミネラルは?
皮膚の形成や創傷治癒に亜鉛が密接に関与 亜鉛がなぜ褥瘡治癒のキーファクターなのか。 褥瘡の発生・治癒には蛋白質、アミノ酸、ミネラルなど多種の栄養素が関与している。 中でも、亜鉛は多数の蛋白質の構造・機能維持や酵素の活性・調整因子として機能している。
亜鉛は何に効くのか?
アミノ酸からのたんぱく質の再合成、DNAの合成にも必要なので、胎児や乳児の発育や生命維持に非常に重要な役割を果たしているほか、骨の成長や肝臓、腎臓、インスリンを作るすい臓、精子を作っている睾丸など、新しい細胞が作られる組織や器官では必須のミネラルです。
亜鉛不足の精神症状は?
例えば抑うつ状態や情緒不安定は亜鉛欠乏で出現することがありますし、暴力を振るう若い男性で血清銅(亜鉛の拮抗イオン)/血清亜鉛比率が高かったとする報告や、うつ病の患者さんで血清亜鉛値が低い・病状の改善とともにその数値が回復する・プラセボと比較して亜鉛を補充した方が抗うつ効果が高い、といった報告があります。
亜鉛が不足するとどうなるか?
亜鉛が不足すると免疫機能が低下するため、ウイルスや細菌に感染しやすくなります。 また感染に対する抵抗力も弱くなり、重症化したり、症状が長引く、繰り返し風邪を引く等の症状が出やすくなります。