ステロイド投与による眼圧上昇は、初期には可逆性で、投与中止により2∼3カ月以内に正常化し ます。 しかし、そのままにしておきますと、専門的になって恐縮ですが、眼球隅角部にある房水流出 路の変性による房水流出抵抗の増大によって、視神経障害を伴う「ステロイド緑内障」が生じてきます。
ステロイドなぜ眼圧上がる?
・副腎皮質ステロイド薬が線維柱帯細胞の内皮細胞の食作用を阻害する ことで、残渣が線維柱帯に沈着する。 このように線維柱帯での流出抵抗が増大することで眼圧が上昇すると 考えられる。
ステロイド緑内障 どのくらい?
眼圧上昇はステロイド使用開始後数週間で起こり始め、高くなる方は30-40mmHg程度(正常上限は21mmHg)までになることもあります。 眼圧上昇を認めた時点でステロイドを中止すれば数週間でまた眼圧は低下します。 ただ、ある程度の期間眼圧上昇が続いてしまうとステロイドを中止しても眼圧が高止まりしてしまうこともあります。
緑内障のステロイド禁忌は?
また,ステロイド剤が緑内障の患者さんには使えないという誤解を時々耳にしますが,ステロイド剤は緑内障禁忌の薬剤ではありません。
ステロイド剤が目に入るとどうなる?
目で使用する場合に気を付けなければならない副作用として、以下のものが挙げられます。 ①ステロイド緑内障:眼圧(目の硬さ)が上がってくると目の内側の視神経が弱くなり、視野が欠けてくる緑内障という病気になります。 ステロイドの使用により眼圧が徐々に上昇する場合があります。