五十歳以上の日本人は、大多数がこのピロリ菌に感染していますが、感染時期は、5歳未満の幼少期と言われています。 幼少期にピロリ菌に感染した胃は、常にじわじわとした炎症があるために、次第に傷んでゆき、30歳位から萎縮性胃炎に進行します。
萎縮性胃炎 どうなる?
萎縮性胃炎は、長年にわたって胃の粘膜に 炎症が起こること(慢性胃炎)で、胃液や胃 酸などを分泌する組織が縮小し、胃の粘膜が 萎縮した状態です。 萎縮性胃炎が進むと、胃の粘膜は腸の粘膜 のようになり(腸上皮化生)、さらに胃がんに まで発展してしまう恐れがあります。
慢性胃炎 何歳から?
ピロリ菌の感染は、2~5歳ごろなど、免疫力が弱く、胃酸の分泌が十分でない子供の時に起こるとされています。 経口感染しやすいピロリ菌は、上下水道が普及していなかったり、衛生環境が悪かったりした昔に多くみられ、その時代に幼少期を過ごした65歳以上の方では、感染率は80~90%程度といわれています。
萎縮性胃炎なんて読む?
萎縮性胃炎(読み)いしゅくせいいえん
萎縮性胃炎ってどんな症状?
萎縮性胃炎の症状 半数近くの人は無症状ですが、胃液が十分に分泌されないため、食べ物が消化されにくく、食欲不振や、胃もたれの症状があらわれることがあります。 その他の症状としては、上腹部痛、上腹部不快感、悪心・嘔吐、胃痛、胃がむかつく、胸焼け、吐き気、腹部の張り、などが挙げられます。