薬を処方箋通り服薬したとしても体重の増減や吸収の程度、腎臓や肝臓の働き具合によって血中濃度は変動します。 血中濃度を測定することによって、薬の量が少なすぎるとか、多すぎて副作用が出現する危険があるなどと推測するのに役立ちます。
血中濃度で何がわかる?
血中濃度【けっちゅうのうど】 採血して測定し,血液1ml中に含まれる重量(mg/mlなど)や%で表示。 タンパク質や糖,ホルモンなど身体の常在成分の血中濃度は,臨床検査データとして病気の診断の資料となる。 薬物の血中濃度は薬の効果と副作用などの危険性の評価に利用される。
血中濃度測定 いつ?
採血のタイミングは投与4~5回目の直前が推奨される。 1つ目は,薬物濃度が定常状態(投与量と排泄量が同じになる状態)になってから採血を実施することです。 定常状態に至るまでには薬物の半減期の4~5倍の時間が掛かるといわれています。
抗てんかん薬 血中濃度 なぜ?
患者さんが服用されている抗てんかん薬にはそれぞれ、有効濃度があります。 最大限の効果が出るように薬物量を設定すること、かつ副作用が出ないようにすることが大切です。 このため、発作が抑制されていても定期的に薬物血中濃度を測定することは副作用の発現を回避するために必要です。
TDM なぜ必要?
ざっくり言うと、TDMの必要性は、 お薬の血中濃度から、薬の有効性の発現・維持や副作用発現との関連性がわかるということですね。 保険適応になっている薬剤は、一般的な服用量でも副作用が比較的現われやすい薬が多いと思います。