あまり確実なデータはありませんが、急激に大量(1回に1500ml程度)の胸水を抜いた場合に、一気に膨らんだ肺の中に体液が染み出してくる肺水腫と呼ばれる状態になることがあります。 その際には、強い咳や呼吸困難が起きます。 胸腔ドレーンの中が液体や血液で詰まることがあり、その際は入れ替えが必要になることもあります。
胸水を抜くとどうなる?
胸水がなくなり肺がひろがった後に管を抜きますが,その前に胸膜癒着術を行うことがあります。 胸腔ドレナージを行っても,肺が十分にひろがらない場合があります。 頻回に胸水を抜くと,体力を消耗するだけではなく,細菌が胸の中に入る危険性も高くなります。
胸腔ドレーン 抜けたらどうなる?
ドレーン事故(自己)抜去時の対応 ドレーンが抜けかかっている場合、皮下気腫が生じることがあります。 ドレーンの事故(自己)抜去を発見したら、まず刺入部をガーゼやフィルムで閉鎖します。 刺入部から空気が流入することで、肺の虚脱により低酸素を起こす可能性があるためです。
胸水の1日量は?
胸水については、めやすとして1日量が4mL/体重kg(成人ならば1日200mL)よりも少なくなった場合(ただし血胸・膿胸を除く)に胸腔ドレーンを抜去してもよい。
胸腔ドレーンの抜去基準は?
胸腔ドレーン抜去の基準 胸水の場合、一般的に、エアリークがなく、排液量が24 時間以内に200mL未満になると、ドレーンの抜去が検討されます1)。 気胸の場合は、エアリークの消失や呼吸性移動の減少がドレーン抜去の目安となります。 これらに加え、胸部X線検査で肺の虚脱がみられなければ抜去となります。