背骨(脊椎)の中には硬膜という細長い袋があり、その中に脳脊髄液と脊髄が収まっています。 硬膜外麻酔は、硬膜の外側(硬膜外腔)まで針を進めて局所麻酔薬を注入し、脊髄から出てくる神経を麻痺させる方法です。
硬膜外麻酔のメカニズムは?
硬膜外麻酔とは、お背中を局所麻酔した後に比較的太い針を硬膜外腔まで進め、この針伝いに直径僅か1mm弱の細い管を硬膜外腔に留置し、この管を通じて局所麻酔薬などの鎮痛薬を注入することによって、末梢神経からの刺激伝達を遮断し、痛みを緩和するというものです。
硬膜外麻酔 全身麻酔 併用 なぜ?
硬膜外麻酔の効果は通常約15分以上経ってから顕在化します。 全身麻酔と脊髄くも膜下麻酔または硬膜外麻酔を併用する場合には、神経損傷等の合併症を察知しやすいよう、先に脊髄くも膜下麻酔または硬膜外麻酔を施行してから全身麻酔を導入していきます。
硬膜外腔 どこ?
こうまくがい‐くう〔カウマクグワイ‐〕【硬膜外×腔】 脊髄を覆う硬膜とその外側を囲む脊柱管の間にある空間。 また、頭蓋骨と硬膜の間にある隙間。
硬膜外カテーテル 何のため?
硬膜外腔に細いカテーテルを挿入、留置し、局所麻酔薬やオピオイドを持続投与する方法です。 脊髄やその周囲の神経線維に麻酔薬やオピオイドが浸透することで、脊髄神経の分節に応じた鎮痛効果が得られます。